« 2018年7月の臨時休診 | トップページ

2018年6月 8日 (金)

消炎鎮痛薬の腎臓への障害について:発汗による脱水が危険です

近年は処方箋なしでも街の薬局で(薬剤師さんと相談の上で)購入出来る非ステロイド性消炎鎮痛薬(商品名ロキソニン、ボルタレンなど、以下NSAIDsと記します)の副作用でまず挙げられるのは胃腸障害ですが(こちらをご参照ください)、同様に留意すべきなのが腎臓への作用です。

元々NSAIDsには腎臓への血流を抑制し、また腎臓自体への作用により、尿の産生と排泄を抑制する傾向があります。
気温の上昇や運動による発汗の増加で脱水傾向になった場合、尿を介しての老廃物排出が抑制されがちになりますが、NSAIDsはこれを増強してしまいます。
よって特に暑い季節や激しい運動時にNSAIDsを過剰摂取することは、生命の危険に至り得る行為と言っても大げさではありません。
健康な若年者でも、内服NSAIDsの定められた量を超えて摂取することは控えるべきです(こちらもご参照ください)。

また高齢者の場合は、老化により腎臓の機能が低下傾向にあるため、脱水を伴わなくても下肢のむくみや尿量の低下などに始まる腎障害を呈しやすい状況にあります。
ゆえにNSAIDsの利用は痛みの強い間にとどめるべきです。
但し一回の使用量を減らすと鎮痛効果が不十分なため、結果的に使用回数を増やしてしまう可能性があるので、一回の使用量は通常量とし、使用間隔を空けたり回数を減らすことが望ましいです(腎障害で通院加療中の方は主治医にご相談ください)。

« 2018年7月の臨時休診 | トップページ

心と体」カテゴリの記事