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2018年8月 2日 (木)

骨粗鬆症治療薬の注意点:中断したままでは危険なものあり

骨粗鬆症治療薬の中には、半年に一回注射をする薬剤があります(RANKL阻害薬:一般名デノスマブ、商品名プラリア)。
骨密度減少予防効果が高いので、女性の一般的な閉経後骨粗鬆症だけでなく、抗がん剤やステロイドの副作用由来の骨粗鬆症の治療にも用いられていますが、治療中断後の骨量低下が近年治療現場や学会などで問題となっています。

この薬の作用機序は、古い骨の細胞を破壊する破骨細胞の働きをブロックすることで、骨の細胞量が減ることを防ぐものですが、投与が中止されて他の薬剤による治療が行われないと、破骨細胞の働きが活発になってしまうため、中止後半年の骨密度が急低下するケースが報告されています。

投与されている患者さんにおきましては、転居や施設入所、入院などでこれまで治療を受けていた医療機関への定期的通院ができなくなる場合には、必ず治療を引き継ぐ医療機関や入所する施設にこの薬を注射している旨をおし伝え、可能であれば治療を継続してもらいましょう。
副作用などで投与の継続ができなくなった場合には、最後の注射後半年を超えないタイミングで、異なる薬剤による治療を行うよう、医療機関にご相談願います。

なおこの薬剤には、血液中のカルシウム濃度を低下させる副作用があるため、多くの場合でカルシウム製剤内服を並行して行っていますが、薬剤の投与が中止となった場合には、漫然とカルシウム製剤内服だけを継続すると、逆に高カルシウム血症となる危険性がありますので、必ず医療機関にご相談ください。

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