骨粗鬆症治療薬と糖尿病治療薬との飲み合わせについて
骨粗鬆症の治療によく用いられるビスホスホネート内服製剤(商品名アクトネル、ベネット、フォサマック、ボナロン、ボノテオ、リカルボン、ボンビバ)は起床時に内服し、朝食は内服後30〜60分以上経過してから、という服用法の注意点がありますが、近年処方例が増えた糖尿病治療薬のGLP-1受容体作動薬(商品名リベルサス)もこの点が同様です。
ただし両者には大きな違いがあり、前者は食道の炎症を防ぐため180ml以上の水で、後者は薬の吸収効率を高めるため120ml以下の水で内服をすることが推奨されています。よって両者を同時に内服することは避けるべきです。
(なお前者のみ同様の理由で、内服後30分間の臥床禁止が指示されています)
故に両者を同時に処方することは適切でなく、異なる医療機関からそれぞれが処方された場合には、どちらかを他の薬に変更する、前者の内服日のみ後者を休薬する、などの手段を講じるのが望ましいです。
(もちろん実際には自己判断せず、処方された医師に相談してください)
本件に限らず、医療機関を受診する際には、他の医療機関で処方された内容を確認できることが強く推奨されます。診療科を問わず、受診時にはお薬手帳やマイナンバーカード保険証などを必ずご用意ください。