骨密度測定について:腰椎での測定は変形が強いと高値になりがち
当院では今年1月に骨密度測定装置が刷新され、これまでの前腕骨(手首)に加えて、腰椎および大腿骨近位(股関節部)での測定が可能になっています。
前腕骨では左右差(利き手)の影響が避けられないため、原則としては後二者での測定を優先していますが、手術による人工物(金属)の存在や脊椎圧迫骨折などで著明な骨変形がある場合などは、従来通り前腕骨で測定しています。
これまで測定した印象としては、測定に不向きな条件がない腰椎でも、加齢による変形が明確に存在している場合には測定値が他部位より高く出る場合が多いです。
測定方法(微弱X線)による限界の問題にて、測定値のみを盲信せずに他部位の数値や診察所見を総合して治療の必要性を検討することが大切である、ということです。
また大腿骨についても、普段の生活で歩行に支障がない方の場合には、前腕骨よりも高い測定値が出る場合があります。
これは、骨密度は測定部位や運動量によって同じ人でも数値が異なってくる、ということを示しています。
骨粗鬆症の判断基準は骨密度の測定値だけではありません。測定値が正常でも、骨粗鬆症由来の骨折の既往、骨密度低下を呈する副作用がある薬剤の使用、筋力低下や低栄養の有無、血液検査の結果などを総合的に検討して治療の必要性を提案します。
また治療内容は薬剤だけでなく、運動や栄養摂取(主にタンパク質とカルシウム)が大切になります。
骨粗鬆症が心配な方、他院で精査を勧められた方、お気軽にご相談ください。

